グリスフィルターの重要性
厨房における火災の多くは、防火設備が不十分であることに起因しています。このための防災対策として、各地の条例では以下のように定められています。
「油脂を含む蒸気の出る厨房設備の天蓋(フード)は、排気中に含まれる油脂等を除去できるグリスフィルター(グリス除去装置)と排気ダクトへの火炎の伝送に対する防止装置を設けること」
火炎伝送防止装置につきましては以前のコラムで少し触れました。
グリスフィルターとは、調理した際に出る煙や水蒸気中の油脂や塵などが排気ダクトに流入する前に分離・除去する装置で、フード内部のダクト接続口に設けられます。グリスフィルターを設けていないと、油脂が排気ダクト内部に年月が経つにつれ大量にこびりついていき、それに引火して火災になる恐れがあるのです。
条例ではその他にも、油脂分の除去率やコンロからの距離、点検及び清掃の頻度などが細かく定められています。それだけ厨房の防災において、重要な役割を担った設備であるということが伺えます。
(条例につきましては地域によって異なる場合がありますので、ご導入の際は施工業者または、お近くの消防署等にご確認ください。)